公開日: |最終更新日時:
リノベーションを行う際、かならず考えておかなければならない問題が、仮住まい。トイレなどの小規模なリフォームなら、そのまま家に住み続けることができますが、家の間取りや基礎などを変える大掛かりなリノベーションの場合、通常は一時的に仮住まいへと引越す形となります。
近隣に親戚の家などがあれば、費用の節約のため、そこにお世話になるのが一番良い方法でしょう。一方でそのような手段がない場合には、工事が終わるまでの期間、賃貸住宅やホテルなどを借りることとなります。
ここでは、リノベーション期間中における仮住まいに関し、ポイントとなる部分をまとめて解説します。
リノベーションやリフォームをする際、工事期間中はその家に住み続けても良いのでしょうか?
もちろん自分の家なので、「住み続けてはならない」ということはありません。しかしながら、たとえば一時的に屋根を剥がす工事や全体をスケルトン状にする工事を行う場合、現実的にその家に住み続けることは難しいでしょう。一方で、トイレや浴室などの小規模なリノベーションならば、わざわざ仮住まいを探すまでもありません。
リノベーションをする際、仮住まいを契約すべきかどうかは、「工事によって日常生活に支障が出るかどうか」で判断します。
たとえば、スケルトン状の家で日常生活を送ることはできません。あるいは、長期間にわたって水周りを使用できないならば、正常な日常生活を送ることは不可能です。工事中の臭いや音に我慢できない等、個人的な理由で日常生活に支障を感じることもあるでしょう。
おおむね普段通りの生活が送れるならばそのまま家に住み続け、生活に大きな支障が出そうならば仮住まいを探す、という発想で臨みましょう。施工業者に相談してみると良いかもしれません。
仮住まいに入居するタイミングや契約する入居期間等、仮住まいの時間的なイメージを確認しておきましょう。
リノベーションの施工に入る前に、仮住まいへの引越しを行わなければなりません。人だけではなく家財の一時的な移動も考慮すると、施工の1週間前には入居できるよう契約を結んでおくことが理想です。
仮住まいの入居契約期間は、「予定工期+1ヶ月」を目安にしましょう。実際に施工に入った際、予定外の問題が発覚するなどし工期が延びてしまう可能性があるので、余裕を持った入居期間で契約しておくと安心です。
少しでも総コストを抑えるためには、早めに引越し業者の比較を始めることが大事。複数の引越し業者に見積りをとってもらい、交渉を経て少しでも有利になる業者と契約を結びましょう。
なお、仮住まいの契約は、できれば入居予定日の1ヶ月ほど前に結ぶのが理想。通勤や通学の利便性を考えた場合、ある程度余裕を持って仮住まいを探したほうが良いからです。
リノベーション中、親族や知人の家にお世話になれるならば、それに越したことはありません。しかしながら数ヶ月かかる大掛かりな工事となると、親族宅ならまだしも、知人宅のお世話になることは難しいかもしれません。現実的には、多くの場合、工期を以下のような有料の施設で過ごすことになるでしょう。
それぞれの施設について、かりに3LDKの部屋を4ヶ月間借りた場合のコストのシミュレーションをしてみましょう。
夫婦2人で4ヶ月を過ごした場合には約240万円、子供1人を含めて家族3人の場合には約300万円かかるでしょう。
総額ではかなり高いコストがかかるため、リノベーション中の仮住まいとしてはおすすめできません。
敷金や礼金、不動産会社に支払う仲介手数料などを考慮し、かつ退居時における敷金の返金を考えた場合、総額で90万円弱のコストがかかります。
礼金がかからないため、初期費用は安め。退居時における敷金の返金を考えると、総額で約40万の出費となるでしょう。
一般的な賃貸物件とは異なり、敷金や礼金はありません。その代わりに、入居契約金や諸経費などがかかります。これらをすべて考慮すると、総コストは65万円ほどになるでしょう。
上記の家賃等のほかにも、家から仮住まいへの引越代、仮住まいから完成した家への引越代、仮住まい中に利用するトランクルーム代などが加算されると考えておきましょう。