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ペットは家族の大事な一員。人間本位の視点だけで住みやすさを考えるのではなく、ペットの視点も尊重して住みやすさを考えることが大事です。必要あれば、「ペットのためのリノベーション」も検討してみましょう。ここでは、ペットリノベーションを検討するときのポイントを中心に詳しく解説します。
具体的にどのようなリノベーションがペットのためになるかは、ペットの種類や個体、飼い方などにより異なります。ただし異なるとは言っても、その柱にあるべきテーマは基本的に同じ。以下、ペットリノベーションの柱となる5つのテーマを理解しておきましょう。
何より大事な考え方は、ペットがケガなく安全に過ごせること。この点は、人間と全く同じと考えてください。
人間では大きなリスクにならなくても、ペットには命取りになるものも屋内にたくさんあります。家の中をよく観察し、ペットのリスクになりうる仕様でないかどうかをしっかりと確認しましょう。
ペットも人間と同様に年をとるもの。年をとれば人間と同様に足腰が弱くなるものです。だからこそ、ペットリノベーションを検討する際には、ペットの足腰に負担のかからない設計を検討するべき。足腰に限らず、ペットが長く健康に暮らしていけるよう家族全員でアイディアを出し合いましょう。
人間には多彩で奥深い多くの楽しみがありますが、ペットにとっての楽しみは意外に単純。基本的には、走ったりじゃれたり跳ねたりなどすることが、ペットにとっての楽しみとなるでしょう。とても簡単なことなので、ぜひペットリノベーションで叶えてあげてください。
家族の一員であり癒しの対象でもあるペットに対し、人がストレスを感じてしまっては本末転倒。ペットに人がストレスを感じない仕様を検討することは、人もペットも快適に過ごしていくための大切なポイントです。
上でご紹介した4つの柱を基に、それぞれにおける具体的なペットリノベーションの例を見てみましょう。
なお以下でご紹介する例は、「すべてのペットにとっての正解」ではありません。正解はペットそれぞれにより異なることを前提に、各世帯でよく話し合ってリノベーションの具体的内容を決めていくようにしましょう。
キッチンスペース内には、ペットにとって危険なものがたくさん。ペットが半立ちになって包丁や熱湯などを落下させないよう、キッチンスペースに侵入防止用の扉を設けるようにしましょう。
人間にとって特に問題のない食べ物であっても、ペットには強い刺激となる食べ物があります。市販薬などは、その典型例。もとより、目の前のものが食べ物であるかどうかを、ペット自身は判断できません。ペットが食べ物と誤認しそうなものを、一時的にすべて収納しておく専用の棚があると良いでしょう。
家の中を走り回るペットにとって、滑りやすいフローリングはケガのもと。滑りにくいフローリングに変えるなどし、ペットのケガを予防していきましょう。ペット向けのフローリング材のほか、ペット向けのフロアコーティングも有効です。
犬や猫などは狭いスペースが大好き。習性に逆らって過ごすことはペットにとってのストレスとなるため、リノベーションをする際には、ペットが安心して過ごせる狭いスペースを用意してあげたいものです。
犬を飼っている場合、可能であれば中庭などにドッグランを設けたいもの。そのスペースがない場合でも、犬が走り回っても良い広めの場所を屋内に設けられれば理想です。
外を散歩してきた後にスムーズに足を洗えるよう、玄関先に足洗い場を設けておくと便利。足洗い場にシャワー蛇口を仮設すれば、夏場には水遊びを楽しませることもできますね。
犬や猫などの臭い対策として、リノベーションの際には脱臭効果・消臭効果のある建材を使うことがおすすめ。家族はペットの臭いに慣れていたとしても、多くの場合、来客はペットの臭いが気になるものです。空気清浄機も常設しておきましょう。
主に猫を飼っている世帯では、壁のひっかき傷に悩まされることが多くあるでしょう。ひっかき対策として有効な方法が、大事な場所にペット用クロスを貼っておくこと。ひっかき傷に強い腰壁などを設置する方法もありますが、基本的には厚手の丈夫なクロスを貼るだけで、十分なひっかき対策になります。