生活空間の拡大をはじめ、様々な用途に使えるロフト。リノベーションをお考えの方の中には、ロフトの増設も検討している方も多いことでしょう。
ここでは、リノベーションでロフトを設置することのメリットやデメリット、注意点、施工事例などをご紹介します。
そもそもロフトは、どのようなタイプの住宅でも増設することが可能なのでしょうか?一戸建ての場合とマンションの場合とに分けて見てみましょう。
一戸建ての場合には、問題なくロフトを設置することができます。ただし、ある程度の余裕を持たせたロフトを作るためには、屋根裏のスペースを利用するのが通常。よって2階建て以上の一戸建ての場合には、最上階にロフトを増設する形となるでしょう。
マンションの場合であれば、天井高が3メートル以上の物件、または吹き抜けがある物件(メゾネット物件)であれば、ロフトを増設することが可能。一般的な天井高(2.5mほど)のマンションの場合には、やや狭いロフトになってしまうため、子供用に適しています。
リノベーションでロフトの増設をお考えの方は、ロフトのメリットとデメリットの両方を理解しておきましょう。
ロフトを増設することで、その分、利用できるスペースが増える形となります。収納として利用するも良し、寝室として利用するも良し。やや天井が低いというだけで、実質的には一部屋が増えたことと同じです。住居面積が狭い世帯にとって、非常に大きなメリットになることでしょう。
ロフトを増設することにより、天井が高くなる形となります。天井が低い部屋に比べ、天井高の部屋は広く開放感のある空間に見えるもの。同じ部屋にたくさんの人が集まっても窮屈に見えません。
ロフトを「秘密基地」として利用している人が多いようです。具体的には、自分の趣味を楽しむ場です。コレクションを陳列したり保管したりなど、自分の世界観を自由に楽しむ特別な場として、ロフトはとても適しているでしょう。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、自宅でできる仕事は自宅で行うテレワークが急速に拡大しています。ロフトは、このテレワークを行う場として最適。家族やペットなどからの干渉を遮断し、仕事に集中できる環境と言えます。
冷房をつけると、冷たい空気は下へと向かいます。そのため夏になると、なかなかロフトスペースは涼しくなりません。扇風機やサーキュレーターを使って部屋の空気を拡散させるなど、ロフトで快適に過ごすためには何らかの対策が必要です。
ロフトへの上り下りは、基本的にハシゴを使います。1階から2階へ上がるときの階段とは違い、ハシゴでの上り下りは意外に大変です。寝起きで頭がぼやぼやしているときや酔っているときには、特に注意したいとこと。
ロフトで大人が直立すると、普通は天井に頭をぶつけます。よってロフト内で移動する際には、腰をかがめなければなりません。毎日長時間ロフトで過ごしていると、腰痛を招くことがあるので注意が必要です。
誤ってロフトから転落してしまうと、骨折などの大けがをする恐れがあります。小さなお子様がロフトで遊ぶときには、大人も一緒にロフトに行き、その安全を見守るようにすべきでしょう。何らかの方法で転落防止策を図ることは必須です。
ロフトを増設する際の注意点として、次の2点を覚えておきましょう。
建築基準法によると、ロフトは「天井高1.4メートル以下、面積は下の階の1/2未満」とされています。この基準を超えた場合、ロフトではなく居室と認定され、増築とみなされます。増築による容積率の上昇により建築基準法に抵触する恐れがあるので、注意しましょう。
事前に用途を明確にしたうえでロフトを増設することが理想です。たとえば重いものや大きいものを収納する予定でロフトを増設した場合、ハシゴによる上り下りを伴いながらそれらを収納することは、意外に大変です。結果、ロフトを使わなくなる可能性があります。費用のかかる工事なので、きちんと有効活用できるロフトを増設しましょう。
実際にリノベーションでロフトを増設した事例を見てみましょう。