レトロモダンとは、大正時代から昭和時代初期のころの風情を感じさせる、日本の古き良き雰囲気・デザインのこと。
各種のインテリアや小物などでよく使われる言葉ですが、リノベーションやリフォームにおいても、レトロモダンを意識したデザインは多く見られています。
ここでは、レトロモダンのリノベーションをお考えの方に向け、画像付きでの事例やレトロモダンのメリット・デメリット、リノベーションする際のポイントなどについてご紹介します。
レトロモダンのイメージを理解するためには、言葉よりも画像のほうが効率的。以下、レトロモダンにこだわったリノベーションの事例を画像付きでご紹介します。
床や畳、すだれなどで和の雰囲気を表現するとともに、デスクやチェア、高めの天井などでモダンな雰囲気も表現。和とモダンを融合させた斬新なレトロモダン調のリノベーション。
和室から通じる縁側、そして縁側からガラス戸を通して覗く庭。まさに、「ザ・昭和レトロ」とも言うべき究極のレトロモダンです。大正・昭和の屋内と聞いて、この画像のような景色を思い浮かべる人はとても多いことでしょう。
引き出しのある勉強机、その前には黒板と時計、壁側には本棚。昭和の学校をイメージした遊び心のある空間です。広々とした余裕のある空間なので、家族全員の団らんの場としても利用できるでしょう。
本が好きだという施主の趣味を活かし、天井高の本棚と本それ自体をリビングのインテリアにした大胆なリノベーション。木のぬくもりや間接照明などから、レトロモダン調の雰囲気がおしゃれに演出されています。
レトロモダンへのリノベーションを検討している人に向け、事前に理解しておきたいレトロモダンのメリット・デメリットをご紹介します。
レトロモダンの最大のメリットと言えば、その落ち着いた雰囲気でしょう。昭和時代を経験したことのない若い世代でも、なぜか日本人として懐かしさを感じ、かつ古き良き雰囲気を感じるレトロモダン。独特の雰囲気に心地よく包まれることができます。
身の回りの大半を最新機器で囲めば、確かに生活の利便性は向上するものの個性がほとんど消されてしまいます。それに対してレトロモダンの場合、随所に自分の好みが反映されることから、必然的に自分の個性を表現できます。
あえて古い部分に手を加えないこともレトロモダンの大切な手法ですが、手を加えなければコストがかからないという点も、レトロモダンならではの隠れたメリットです。
古民家を購入してレトロモダンにリノベーションした場合、耐震性や断熱性に不安が残る場合があります。特に耐震性については、十分に考慮してリノベーションをするべきでしょう。
一度レトロモダンの雰囲気に統一させてしまうと、別のジャンルの雰囲気にリノベーションしにくくなります。将来の趣向が変わる可能性もあるならば、本当にレトロモダンにすべきかどうか再検討してみるようにしましょう。
レトロモダンにマッチするインテリアは、家具も含めて意外に高価です。そうとは言え、インテリアなくしてレトロモダンの雰囲気作りはできません。リノベーションの際には、予算に余裕を持って工事をお願いしたほうが良いでしょう。
レトロモダンの家にリノベーションする際のポイントとして、以下の3点を押さえておきましょう。
安全性に問題がないことが確認されたならば、あえて古い柱や梁の構造を残したままにしたいものです。古い柱や梁は、レトロモダンを象徴する大切な部分です。
柱や梁だけではなく、床材なども含め、既存の部品を可能な限りたくさん再利用しましょう。もともとその家を構成していた各要素をベースにすることで、自然でおしゃれなレトロモダン調へと仕上がります。
照明やキッチン用品(鍋など)もレトロモダンで揃えればオシャレ
ただし機能性を忘れず
もちろん、既存のものだけでは理想のレトロモダンを実現できないので、新たに購入する必要があります。家具やインテリアはもちろんですが、鍋や皿などのキッチン用品などの日用品もレトロモダンでまとめれば、全体に統一感が生まれるのでおすすめ。