神戸市の住宅需要と公団の数、リノベーションにオススメの区などを紹介します。
神戸には、古くから栄えた港町という特徴と大阪・京都にアクセスしやすい特徴があります。街そのものが魅力的で交通の便も良いので、近畿にある市町村の中でも高い人気を誇ります。
平成27年度国勢調査によると、同年10月1日時点の神戸市の人口は1,537,272人です。2,691,185人の大阪市には劣りますが、1,475,183人の京都市には勝ります。同じく、平成27年国勢調査で人口密度を比較すると次のようになります。
人口密度でも京都市に勝ります。神戸市は、近畿有数の人気都市といえるでしょう。
以上の通り、神戸市にはたくさんの人が住んでいます。神戸市の住宅需要は、現在も高いままなのでしょうか。
神戸市が発表している、「平成30年都道府県地価調査の概要」によると、神戸市の住宅地・商業地・工業地の地価は上昇しています。住宅地の上昇率は次の通りです。
【神戸市の地価上昇率】
この上昇率は大阪市とほぼ同じです
【大阪市の地価上昇率】
兵庫県全体と比較すると、高い上昇率であることがわかります。
【兵庫県の地価上昇率】
神戸市は、大阪市と同じく住宅需要の高いエリアといえそうです。
続いて、中古マンションの成約価格から神戸市の住宅需要をみていきます。公益社団法人近畿不動産流通機構・近畿レインズが発表している「近畿圏の売買土地・住宅データ」によると、2017年度に神戸市で成約した中古マンションの平方メートル単価は28.79万円/平方メートルです(成約価格2014万円・専有面積69.95平方メートル・築年数23.57年)。前年に比べ2.6%も上昇しています。平方メートル単価は2012年から6年連続で上昇しているので、神戸市の住宅需要は高いといえるでしょう。
神戸市には、以下の公的賃貸住宅があります。
神戸市が発表している「第2次市営住宅マネジメント計画」によると、平成20年度末の公的賃貸住宅供給状況は次の通りです。
70,012戸 | |
2,221戸 | |
31,807戸 | |
5,629戸 |
管理戸数の合計は109,669戸です。この数は、神戸市の世帯数の16.4%にあたります(全国の政令指定都市で2番目に高い値)。神戸市は、公的賃貸住宅の供給戸数が多い市といえそうです。
続いて、東灘区、灘区、中央区、兵庫区、長田区、須磨区、垂水区にある市営住宅・UR賃貸住宅・特定優良賃貸住宅の数を紹介します。
45 | 5 | 2 | |
38 | 6 | 0 | |
35 | 10 | 0 | |
65 | 6 | 1 | |
96 | 6 | 0 | |
42 | 10 | 0 | |
44 | 5 | 7 |
県営住宅は、募集のある住宅のみ兵庫県住宅供給公社のウェブサイトに記載されるので、総数は不明です。
参考:神戸市:市営住宅一覧
参考:UR賃貸住宅
神戸市で中古物件を購入してリノベーションする方は、ライフスタイルなどに合わせて物件が所在する区を選びましょう。区により住み心地や利便性が異なるからです。多くの方にオススメできる区として中央区が挙げられます。
中央区は、「神戸三宮駅」「三ノ宮駅」がある区です。港町らしく、駅周辺は海側と山側に分かれます。海側には市役所を中心としたオフィス街や百貨店を中心としたショッピング街が広がり、山側には飲食店や文化施設、マンションなどが建ち並びます。また、区内には、JR神戸線や阪神本線、神戸市営地下鉄、ポートライナーなどが走っています。兵庫県内はもちろん、大阪や京都へのアクセスも良好です。海を間近に感じながら、利便性の高い生活を送れます。
人気が高いので、中央区で新築物件を購入するとなるとそれなりの費用がかかります。また、「神戸三宮駅」「三ノ宮駅」周辺は、すでに開発が進んでいるので条件の良い新築物件はなかなか登場しません。中古物件であれば、費用を抑えつつ駅チカなど条件の良い物件を見つけられます。リノベーションにより理想のお部屋に仕上げることもできます。だから、「中古物件+リノベーション」がオススメなのです。神戸市で「中古物件+リノベーション」を検討している方は、中央区を候補に加えてみてはいかがでしょうか。
さまざまな住宅でリノベーションを楽しむことができますが、30代の一人暮らしの方が団地でリノベーションした例についてご紹介します。こちらのケースでは、敷地にゆとりがある団地でリノベーションを行ないました。団地といえば広めの敷地が魅力的なだけでなく、日当たりや風通しが良い建物が多いため、快適に過ごすことができるはずです。一人暮らしをするにとって、十分な広さの団地でリノベーションを行ないました。従来はLDKが11帖、和室が6帖、洋室が6帖の部屋だったのですが、リノベーション後は洋室5帖とLDK19帖の部屋に大改造。家族の人数が多いと細かく部屋を分けなければならないケースが多いですが、こちらの場合は一人暮らしということもあり、一人で暮らすのに最適な間取りになりました。洋室5帖は寝室として活用しているそうです。また、将来的に結婚をして夫婦になり、子どもが一人生まれたとしても広さ的に困ることはありません。もちろん、団地はすべてリノベーション向きとはいえませんし、広や間取りなどもそれぞれ異なります。古い団地の場合はリノベーションで高い費用がかかることもあるので、リノベーション目的で物件を探しているのなら事前にいろいろチェックが必要です。
兵庫県で行われた「名舞団地リノベーションモデル企画提案コンペ」で再吸収賞を受賞した住宅についてご紹介します。建物が作られたのは1969年ということもあり、年季の入った建物でした。間取りは1LDKのマンションです。リノベーションで解放感を実現できたため、広々と過ごせる部屋を目指したいと考えている方も気に入るでしょう。中古住宅をリノベーションし、かかった費用は400万円ほど。1LDKだったためにそれほど大きな費用はかかっていません。テーマにしているのは、「お年寄りと若者をつなぐ」です。広い土間とキッチンをうまく活用し、コミュニティを作ることについて提案した物件とのことです。天井は白く、床も明るい色の床材を家全体の明るい雰囲気に仕上がりました。
戸建てリノベを行なった例についてです。マンションは何かと制約も多いですが、戸建てなら、自分の思うようにリノベーションも楽しむことができるでしょう。玄関のドアから始まり、ベランダのサッシに至るまで自由に検討することができるため、自分らしい空間を作ることもできます。階段も雰囲気があり、上りよりするたびにワクワクするような家になりました。照明はレールライトを採用。これは、最近注目を集めている人気の照明器具で、一本の長いレールの中に電流が通っていてどこでもライトを取り付けることができることから、ライト設置場所の選択肢が増えるのです。キッチンの床は、高級感を高めるためにグレーを選択しました。リビングとの切り替え部分で床が変わっているのもポイントです。リビングではナチュラルな無垢板を使っているのですが、うまくなじむように好対照の状態になっています。天井にはパネリングが張られ、小窓から光をたくさん受け取ることが可能。階段の上にある小窓からも光が差し込み、家全体の雰囲気も明るくなっています。部屋は引き戸で区切ることができるようになっており、暖房などを使うときにも効率が良いです。